xt+1=xt+rxtlog(K/xt)

ゴンペルツ式はロジスティック成長モデルと似ていますが、このモデルでは密度効果がlog(K/xt)という項によって表現されています。rが正であれば、ロジスティック成長曲線と同様に、個体数が環境収容力Kに近づくほど密度効果が強く働くようになっているため、個体数は環境収容力Kに収束しますが、ロジスティック曲線と異なり、変曲点を中心とする左右対称性がありません。ロジスティック成長曲線とゴンペルツ式のどちらが実際の個体数の増減をうまく表すかという問題は生物種によって異なるようですが、C型肝炎ウイルス(HCV)の治療のために投与されるインターフェロンでHCVを体内から排除していく時には、体内のHCV粒子数がrが負になる場合のゴンペルツ式でよく近似できることが分かっています。rが負の場合は個体数は環境収容力Kから離れるように変化します。個体数が環境収容力を超えている状況は稀であるため、現実に即したシミュレーションのために、rを負の値にする時には初期個体数を環境収容力以下にする必要があります。この場合、個体数は単調に減少し、0に収束します。


r : Intrinsic Rate of Natural Increace

K : Carrying Capacity

x0 : Initial Population

Simulation Time